ぎっくり腰は、つらく激しい痛みの症状をともなう腰痛として知られています。
ある日突然発症しますが、痛みの緩和や対処法を知っておくとつらい痛みの早期改善へつながります。
この記事では、ぎっくり腰の痛みのレベルに応じた対処法をご紹介しています。
- ぎっくり腰を発症すると痛みがどのように出るのか
- 初期〜後期で痛みのレベルはどのように変化するのか
- ぎっくり腰になったとき痛みレベル別の緩和法
ぎっくり腰の発症と痛みが心配な方は、ぜひ参考にしてください。
ぎっくり腰どんな痛み?
ぎっくり腰を発症した場合、どんな痛みがあらわれるのでしょうか。
ぎっくり腰の痛みは、例えで『魔女の一撃』とも呼ばれるほどです。
具体的な痛み方としては、次のような例が挙げられます。
- ズキズキとした激しい疼痛
- 熱を持ったような痛み
- 動いたときの鋭い痛み
それぞれの痛さについて詳しく見ていきましょう。
激しい疼痛
ぎっくり腰が「痛すぎる」といわれている理由の一つにズキズキと痛む激しい疼痛があります。
発症してから48時間程度は炎症状態が続き、拍動するようなひどい痛さに悩まされます。
熱を持ったような痛み
ぎっくり腰を発症した場合、熱を持ったような痛さが見られる場合もあります。
実際に患部が赤くなり、他の場所と比べて熱くなっているケースも珍しくありません。
このような状態のときには、氷で冷やします。
お風呂で温めると、さらに症状を悪化させるため注意が必要です。
動いたときの鋭い痛み
動いたときの鋭い痛みも、ぎっくり腰の症状としてよく知られています。
少し身体を動かしただけで、患部を刺すような強い痛みが走ります。
あまりにも痛すぎるため、歩けないトイレにも這って行かなければならない例も珍しくありません。
また、ぎっくり腰によって以下の体の部位に痛みを生じることがあります。
ぎっくり腰で下腹部の痛み
ぎっくり腰で下腹部に痛みが出る場合、以下のような内臓の病気が原因の腰痛が考えられます。
下腹部などに痛みが出る場合は専門の医療機関で早期診察をおすすめします。
- 胃・十二指腸潰瘍、胆石、胆嚢炎、膵臓炎など消化器系の病気
- 尿路結石、腎結石、腎盂腎炎、前立腺がんなど泌尿器系の病気
- 卵巣嚢腫や子宮筋腫子 宮内膜症や子宮がんなど婦人科系の病気
- 離性腹部大動脈瘤など循環器系の病気
ぎっくり腰で股関節の痛み
腰痛と股関節には密接な関係があります。
股関節の運動機能の改善が腰痛をさせることもあります。
しかし、逆にぎっくり腰の痛みのあまり長時間動かないでいると股関節痛につながる例も少なくありません。
ぎっくり腰を発症すると、かつては絶対安静が求められました。
現在ではある程度身体を動かした方が、回復を早められるとされています。
安静にしすぎると、身体を支えたり動かしたりする股関節などの機能が低下するのではないかと考えられています。
ぎっくり腰と腰痛の痛さの違い
ぎっくり腰も腰痛の一種ではあるのですが、その違いは何なのでしょうか。
ぎっくり腰と慢性的な腰痛の大きな違いとしては、以下の2点が挙げられます。
- 痛さのレベルや痛みの期間
- Q・O・L(生活の質)
痛さのレベル
ぎっくり腰と慢性腰痛とでは、痛さのレベルが大きく異なります。
慢性腰痛の場合、ぎっくり腰のような激しい痛み方はあまり見られません。
激しい痛みがぎっくり腰の最大の特徴となります。
回復までの期間
ぎっくり腰は通常、1週間程度で強い痛みが緩和し、1ケ月もすれば完全に回復します。
一方、慢性腰痛の場合は、症状が3ヶ月から6ヶ月以上継続します。
Q・O・Lの低下度合い
ぎっくり腰を発症した場合、全く動けなくなってしまうことからQ・O・L(生活の質)が著しく低下します。
慢性的な腰痛の場合は、普通の生活は出来ますのでそこまでQ・O・Lの低下は起こりません。
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ぎっくり腰とヘルニアの痛み方の違い
痛み方を見た場合、結論から申し上げますと、ぎっくり腰とヘルニアの痛み方には大きな違いはありません。
より正確にご説明すると、ヘルニア(腰椎椎間板ヘルニア)が、ぎっくり腰の原因となるケースが少なくないのです。
ヘルニアによってぎっくり腰を発症した場合、激しい痛みのほか、下肢のしびれを引き起こす例があります。
片方の足にだけしびれが出る場合は神経根型のヘルニアが、両足にしびれが出る場合は馬尾型のヘルニアが疑われます。
いずれにせよ、医療機関で早めに見てもらいましょう。
ぎっくり腰は、なぜ起こる
ぎっくり腰は医学的に急性腰痛症と呼ばれています。
その名の通り突然発症するため、かつては「びっくり腰」とも呼ばれていました。
ぎっくり腰を発症する原因としては、次のような例が挙げられています。
- 急な動作による腰への負荷
- 慢性的な腰部の筋疲労
- 何らかの腰部疾患
それぞれについて簡単に見ていきましょう。
急な動作による腰への負担
ぎっくり腰を発症するきっかけとしてよくある例が、急な動作による腰への負担です。
重い荷物を床から持ち上げたり、子どもを抱っこしたりすると、急激な負荷が腰にかかります。
その結果、ぎっくり腰の発症リスクが高くなります。
慢性的な腰部の筋疲労
筋肉は、筋線維の束によって構成されています。
慢性的な腰部の筋疲労があると、硬くなったゴムのように筋線維が切れやすくなります。
その結果、ぎっくり腰の発症リスクが高くなるのです。
何らかの腰部疾患
腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症、椎間関節症などがあると、ぎっくり腰の発症リスクが高くなります。
ぎっくり腰の激しい痛みが起こる原因
ぎっくり腰は、なぜ痛いのでしょうか?
その原因は神経を圧迫することにあります。
腰を支える靭帯(じんたい)や筋肉が断裂することで周りの神経を圧迫・刺激し、激しい痛みが生じます。
また椎骨の関節や膜(関節包)、椎間板(軟骨)が傷つき損傷することで、痛みが更に激しくなる場合があります。
ぎっくり腰の初期対応はどうしたら良い?
ぎっくり腰の初期対応としては、次のような点を心がけましょう。
- 安静
- 冷却
- 圧迫
1.安静
ぎっくり腰を発症した場合、まずは安静にしましょう。
発症直後に無理をすると、症状の回復が遅くなります。
できるだけ楽な姿勢を探し、安静を心がけましょう。
寝るときは患部を上にして、足の間にクッションなどを挟んで寝ると、痛みの軽減が期待できます。
2.冷却
ぎっくり腰を発症したら、患部を冷却しましょう。
アイスパックや氷水を入れたビニール袋などで患部を冷やすと、激しい痛みを緩和する効果が期待できます。
1時間に10分ほどが目安ですが、冷却するのは発症から48時間以内に留めましょう。
冷却期間が長くなりすぎると、かえって症状の回復を遅らせる結果となります。
3.圧迫
ぎっくり腰を発症したときに、どうしても動かなければならない場合もあるでしょう。
その場合、コルセットなどで腰部から骨盤を圧迫しましょう。
圧迫すると痛みが和らぐだけでなく、安心感も得られます。
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ぎっくり腰の期間別、痛みレベルと緩和方法
ぎっくり腰の痛みレベルは、時間の経過とともに変化します。
- 発症直後が痛みがマックスで痛さはピークに達する
- 2~3日でやや痛さが軽減
- 約1週間で痛みが軽減
痛みが続く期間と合わせて、緩和の方法をご紹介します。
①発症直後が痛みのピークレベル
ぎっくり腰は発症した直後が、痛みレベルがピークになります。
身体を動かしたときだけでなく、安静にしていても激しい痛みに襲われ、トイレに行くのもままなりません。
激しい痛みは炎症によってもたらされますが、およそ48時間程度継続するとされます。
発症直後の痛みの緩和方法はアイシング
ぎっくり腰を発症すると、つらい痛みに襲われます。
少しでも痛みを緩和する方法としては、次のような例が挙げられます。
- アイジング
- 痛み止め(薬)
ぎっくり腰発症直後のつらい痛みには、痛み止めやアイシングが効果的です。
激しい痛みのために寝るのもままならないと、身体の回復力が低下します。
睡眠中の回復を早めるためにも、痛み止めの薬の服用が効果的です。
また、患部がズキズキと痛む場合、アイシングで痛みを緩和するのもおすすめです。
②発症2~3日後痛みレベルはやや低下
発症から2~3日が経過すると、痛みレベルはやや低下します。
安静にしていると、それほどつらい痛みが感じられなくなります。
それでも無理な動作をすると、激しい痛みに襲われるのに変わりはありません。
発症2~3日は身体を温める
ぎっくり腰の発症から2、3日が経過したら、アイシングから身体を温める方向に切り替えましょう。
身体を温める簡単な例が、湯船に浸かる方法です。
身体が温まると、血液の循環が促進され、患部の回復を早める効果が期待できます。
外出するときには、ホッカイロなどを腰に貼るのもおすすめです。
冷やすのはあくまでもぎっくり腰の発症から48時間以内と覚えておきましょう。
③発症1週間後に痛みが軽減
発症から1週間が経過すると、激しい痛みや可動痛は軽減してきます。
腰部の重圧感や違和感、不安感が残る例はあります。
発症1週間後は適度に身体を動かす
かつては、ぎっくり腰を発症した場合、安静が絶対条件と考えられていました。
現在では、適度に身体を動かした方が、ぎっくり腰の症状改善を早めるとされています。
無理のない範囲で身体を動かすと血行が促進され、患部の回復を早める効果が期待できます。
痛みが落ち着いてきたら、お尻の筋肉などをストレッチするのもおすすめです。
ぎっくり腰の痛みが続く期間について
ぎっくり腰の痛みはいつまで続くのか、不安になりますよね。
ぎっくり腰の痛みが続く期間は、長くて1ケ月とされています。
多くのケースでは、1週間から2週間ほどで症状が緩和するでしょう。
1ヶ月が経過すると、ぎっくり腰の発症を忘れるレベルにまで回復します。
ぎっくり腰の治る期は約1ヶ月(30日間)と考えておくと良いでしょう。
悪化してだんだん痛くなる例はある?
ぎっくり腰の痛みは波がありますが、時間の経過とともに徐々に落ち着いてきます。
しかし「痛みがだんだんひどくなる」「 痛みが増す」 場合は、何らかの疾患を発症している可能性もあります。
そのような場合は、早めに医療機関や整骨院・接骨院で見てもらいましょう。
ぎっくり腰の痛みを止める3つの方法
ぎっくり腰の痛みを止める方法としては、
- 注射
- 市販薬
- 仙腸関節のストレッチ
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
①注射による痛み止め
ぎっくり腰の痛み方は人によってさまざまです。
「痛みで動けないほどのレベル」である場合、注射による痛み止めをおこなう例があります。
正式名称を、腰椎椎間関節ブロック注射と言い、過敏になっている神経を落ち着けるのが特徴です。
注射によって神経を落ち着けると、筋肉や血管の不必要な収縮が妨げられます。筋肉や血管の収縮が妨げられると、血液の循環が良くなり、患部の栄養状態が改善します。
それによって、ぎっくり腰からの回復を早められるのです。
②市販薬による痛み止め
ぎっくり腰を発症したけど、「何とか動けるレベル」であれば、市販薬による痛み止めも有効です。
ただし、ブロック注射とは異なり、市販薬には一時的な効果しか期待できません。市販薬の有効成分によって、痛みを感じなくなるだけだからです。
無理をすると症状の悪化を招く可能性もあるため、注意が必要です。
③「仙腸関節のストレッチ」による痛み止め
「安静にしていれば痛みが出ないレベル」であれば、仙腸関節のストレッチがおすすめです。
骨盤中央にある仙腸関節の可動域が広がると、ぎっくり腰の症状緩和が期待できます。
まとめ
ぎっくり腰を発症すると、激しい痛みやQ・O・Lの著しい低下に見舞われます。
- 動けないほどのレベルであれば医療機関で痛み止めの注射をしてもらうのがおすすめ
- 何とか動けるようであれば痛み止めや仙腸関節のストレッチで対処する方法もあり
ぎっくり腰の症状は時間の経過とともに変化するため、その時々で正しく対処しなければなりません。
今回の記事を参考に、ぎっくり腰の早期改善法を知っておきましょう。
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